創業応援

創業者ストーリー

農工房 奈味

並木 幸夫

(なみき さちお)

タイル職人から家業の農業を継ぎ、古くから愛されている『塩あんびん』でメイドインみやしろ推奨品アドバイザー賞金賞を受賞。近年には実家をリノベーションし、農宿をオープンさせるという新たな展開を考えている並木幸夫さんにお話を伺いました。

現在の仕事内容を教えてください

主にお餅を作っています。金曜日〜日曜日にかけてお餅を作り新しい村に届けています。それ以外の日は季節商品に使う材料の下調べや畑の管理。今の時期だとよもぎが一度に多く取れるところを探しにいくなどしています。

前職は何をしていたのですか

マンションやビルの床などのタイル職人をしていました。父親も高齢で動けなくならないように予防も兼ねて農作業を続けていました。僕は自分の生活もあるのでタイル屋で働きながら、夜帰ってきて一緒に農作業を行っていました。その生活が5、6年続きました。
周りによく大変だね〜とか言われましたが、大変とは思っていなくて新鮮で楽しかったです。
手伝いを行なっていくうちにここが好きになり、タイル職人からシフトできるように準備しました。

ここが好きなんです。

『農工房 奈味』について

父親の代から『農工房 奈味』という名前はありましたが、あまり知られていませんでした。僕は『農工房 奈味』をもっと全面に出そうと意識していたので、イベントにはなるべく出るように心がけました。
商品の作り方はなるべく昔からのまま変えないようにしていますが、草餅は時間が経っても美味しく食べられるように、米の品種を違うものに変えるなどの工夫はしています。また、親戚の敷地に竹藪があるので、余った竹を使用してメンマを作り販売をはじめるなど新商品開発は積極的に行なっています。

宮代高校とのコラボでゆず香もち紫福ができたそうですね。

自分で事業始めて1年目くらいの時、農産業加工品フェアに参加しました。そこに宮代高校料理研究部の子たちも来ていて、それがきっかけで一緒に商品開発をして、ゆず香もち紫福ができました。役場の人や関係者の方にもたくさんサポートしていただき、みなさんに支えられてでき上がりました。
今でも宮代高校には文化祭の時に差し入れで持って行きます。顧問の先生や生徒さんはもういなくて寂しいですが、今でも買いに来てくれるんですよ。

『塩あんびん』メイドインみやしろ推奨品アドバイザー賞金賞おめでとうございます。

塩あんびんは父親の代からあったので、新しい村ができたときから父親は塩あんびんを届けていました。僕も塩あんびんを持って新しい村に通いました。塩あんびんは新米の僕をみんなに知ってもらえるきっかけになった大切な商品なので受賞できて嬉しいです。
審査の時は塩あんびんはしょっぱいと審査員の方が言っていたそうで、僕が昔から食べていた方法で召し上がったみたいです。トースターで焼いて砂糖醤油で食べたら味の変化にびっくりされたそうです。
他にも納豆餅があるんですけど、そちらはバター醤油が絶品です!(笑)

今後の事業の展開は?

古民家をリノベーションして農宿(民宿)に再生化するプロジェクトを行なっています。日本工業大学の生徒さんと先生が協力してくれています。
農工房 奈味にはゆきちゃん(ヤギ)がいるのですが、5年前からフンを肥やしにしてます。その中に落ち葉も混ぜるんですが、神社から頂いた落ち葉なのでご利益があるんですよ。(笑)ヤギのフンは土壌を良くして、おいしい野菜をつくってくれます。
老若男女問わず農体験を知ってもらいたい、こんな場所もあるんだと教えてあげたい、という想いがあります。

宮代町で創業したい人へのメッセージをお願いします。

創業をするにあたって県や町では講習会など行なっている施設がありサポートしてくれます。僕の場合は春日部農林振興センターというところで研修会に参加したり、担当の人に聞いたりして事業に生かしています。

※この記事は2023年3月に取材したものです。


並木 幸夫(なみき さちお)

並木 幸夫(なみき さちお)
1956年生まれ
申年・双子座・A
農工房 奈味 経営
農業、製造、販売、開発。
古民家をリノベーションして農宿に再生化する。(完成日は未定)

農工房 奈味

もちっとした食感の突きたてのお餅を製造販売してます。塩あんびん、甘あんびん、草餅、お赤飯など新しい村に土曜日と日曜日販売しております。

https://www.kuraso-miyashiro.com/local_information/521/