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宮代の匠
昭和45年に先代が創業し、実績と信頼を積み重ねてきたクリーニングコンドウ。現在の代表である近藤隆さんは二代目として家業を継ぐとともに、宮代町商工会青年部を盛り上げてきたおひとりです。ご自身の事業だけでなく宮代町の発展を見据えて活動されている近藤さんにお話しを伺いました。
地域の大切さに気付いたあの日
最初はあまり商工会の活動に参加されていなかったそうですが。
私が仕事を手伝い始めてから青年部に誘われて入会しましたが、最初は忙しいとかいろいろ理由をつけて全く参加していませんでした。そんな2011年3月、妻の出産予定を翌月に控えた時に東日本大震災が起こりました。計画停電が行われる中、仕事をすることも出来ず一人でいろいろなことを考えました。そして生まれてくる子どものためにも、地域とのつながりを持つことは重要だと感じて商工会青年部の仲間と一緒に活動を始めました。
宮代町商工会青年部はどのような活動をされていますか?
商工業企業の繁栄と地域の発展に貢献するのが商工会の目的なのですが、その中で45歳以下の経営者、または後継者で組織されるのが青年部です。青年部はフットワークの軽さと行動力で、ビジネスチャンスの創出や地域を盛り上げるイベントを創り出すことが期待されていて、宮代町商工会青年部は〝みやしろ戦隊ハナレンジャー″を生み出しました。ハナレンジャーは宮代町の平和を守るヒーローです。
ハナレンジャーは子どもたちに大人気ですね
お陰様で宮代町民まつりやみやしろ産業祭のハナレンジャーショーではたくさんの子どもたちが応援してくれるので、雑草軍団との戦いに勝利しています。町内の保育園や幼稚園からの出演依頼も頂いています。
近藤さんはどのようにハナレンジャーに関わってきましたか?
青年部はハナレンジャーショーを運営しているので、青年部のメンバーが台本を書いたり演者になったりします。私は最初に演者としてイエローを担当して、その後レッドを担当しました。今は主に企画を担当していますが、人が足りなければ演者もやります。私は高校卒業後、ミュージシャンをしながら役者をやっていたことがあったので、正直に言うとハナレンジャーのことは素人劇団だろうと馬鹿にしていました。でも宮代町民まつりにはじめて出演した時に、3ヶ月くらい真剣に仲間と稽古に打ち込み、当日子ども達の前で思いっきり演じて、大きな歓声の中無事に終わった時には、自分でも驚くほど号泣しました。青年部の活動にのめり込んでいったのは、ハナレンジャーがきっかけだったと思います。
宮代町が大好きな仲間と一緒に
近藤さんは宮代町のご出身ではないそうですが
私は白岡市で育ちました。宮代町に住んで8年ですが沢山の仲間ができ、今では宮代町が大好きです。みんなが宮代町を愛していて、温かく住みやすい町だなと感じます。昨年40歳のダブル成人式である不惑の集いの実行委員長をさせていただきました。宮代町出身以外の人が代表になったのは初めてだったそうですが何の違和感もなく協力して運営できました。
青年部では部長をされていたこともあるそうですね。
2017年、2018年度の2期、部長をさせていただきました。その間は仕事をしながら会合や研修に忙しく、毎日が必死だったので、「おれは命かけてるんだよっ!」とよく言っていました。
近藤さんは人の話しをよく聞いてくれると青年部の方にお聞きしましたが
私自身が画期的なアイディアマンというわけではないので、いろいろな人のアイディアを聞くのが好きです。すごくいいなと思うこともあるし、もう少しこうしたらいいなと思うことは遠慮なく意見させてもらっています。そうやって熱く語りあうことはとてもおもしろいし、そこから何かが生まれていけばいいなと思います。
親の仕事を継ぐということ
親の仕事を継ぐことに抵抗はありませんでしたか?
子どもの頃、学校から帰ってくると店で作業している両親が「お帰り」と迎えてくれるのがとても心地よかったです。自分も親になったらそうやって子どもを迎えてあげられるようになりたかったので、いつかは後を継ごうと考えていました。私は3人兄弟の真ん中なのですが、兄はとても勉強ができて優秀でしたし、弟は私が跡を継ぐと感じていたのか自由でしたので、ごく自然な流れでした。
芸能活動をされていたそうですが?
高校を卒業するときに、クリーニングの学校に行くか好きなことをするかという選択に迫られました。私はいつか必ず後を継ごうと思っていたので、しばらく好きなことをさせてほしいと高校の頃から始めたバント活動をするために上京しました。バンドではドラムを担当していました。活動の中で役者をやってみないかという声がかかったりもしていろいろな経験をさせてもらいました。子どもの頃の卒業文集の将来の夢のところに、1.後継ぎ、2.タレントと書いてあって、夢の通り生きてこられたことに、改めて両親に感謝しています。
お客様の「喜びと自信」のために
クリーニングに対する思いとは
クリーニングに出される洋服はお客様の思い入れがあるものなので、自分が仕上げたものを喜んで受け取って帰っていかれる姿を見るのはとてもやりがいがあります。物を大切にすることはもちろんですが、昔の美しさを取り戻した服を手にすることで、それを購入したときの「喜び」やその服を着た時の「自信」も取り戻せると信じてクリーニングをさせていただいています。
これから宮代町で起業する方へのメッセージをお願いします
この町で起業するということは、この町の住民が一番のお客様になるわけですから、先ずはこの町で愛される企業を目指すことが必要だと思います。その為には、町に、地域に貢献していくこと。これは大事なことです。実際に何をすれば?と思いますが、何でもいいんです。自治会や消防団に入って活動する。広報誌に掲載されている活動に参加するなど。どんな形であれ地域住民とふれあい、かけがえのない人を作り、そのかけがえのない人に感謝をし、信頼を構築していく。そのことが相乗効果となり、結果として強い企業になっていくことだと私は信じています。先ずは自分が町を愛することから始めましょう。愛されるのはその先です。
※この記事は2020年2月に取材したものです。
近藤 隆(こんどう たかし)
昭和54年生まれ
未年・山羊座・O型
クリーニングコンドウ 代表
趣味は下手くそですがゴルフ。周りから言われることは、やたら声が大きいと迷惑がられます。
クリーニングコンドウ
クリーニング、しみ抜き、衣類のリフォームも承ります。毛布、布団等の寝具類もふんわり仕上がります。着物もお任せください。近隣市町村であれば宅配サービスもいたします。厚労省認可「埼玉県クリーニング生活同業組合」加盟店
住所: 〒345-0833 埼玉県南埼玉郡宮代町西粂原896-2
TEL: 0480-33-8234